【リロ&スティッチ (2002)】予備知識0で観た感想 冒頭15分でもう……

2020年9月6日日曜日

[映像] アニメ [映像] ディズニー



レンタルDVDなどをやってるお店で長い間働いていたのでパッケージは見慣れてたし関連作も多い人気作品なのは当然知っていた。しかし内容については1ミリも知らなかった。だたパッケージ裏に書かれた「オハナ」に関する言葉だけが不思議と心に残っていた。そんな訳でディズニー+で視聴。


【マッドサイエンティストがやらかした】

これってSFだったのね。全然知らなかった。
パッケージ画像からはなかなか想像できない。
悪の科学者が自己満足のために生み出した最強兵器クリーチャーが、
銀河連邦によって宇宙の果てへ廃棄処分されそうになるが逃亡し地球に辿り着く。
冒頭の設定や展開は『映画ドラえもん』でも使えそうな感じ。


【冒頭15分でもう……】
思いっきり魅了されまくり。
拍手したくて仕方がなくなり、うずうずした。
(むしろ家にいるのでそれはこらえた)


【背景美術が良過ぎる】

手描き水彩画で表現された南国ハワイの世界にずっと魅せられながら映画を観終わった。
特に最初の方は絵の素晴らしさに感極まりながら鑑賞していた。
人々の暮らしと自然の豊かさに溢れている。
背景美術に感激してしまうことは少なくない。例えば新海誠作品であれば背景美術が主役といっても過言ではないだろう。
古くはルパン三世TV第2シリーズ【さらば愛しきルパンよ】の実際の東京の街を描くリアルさには目を見張った。
ジブリの【海がきこえる】では現実では小汚いだけの駅のホームが緻密に魅力的に描かれたことに驚いた。
近年は【アナと雪の女王3D】の初見では背景美術の素晴らしさに魅了され、すぐにでもあの世界に戻りたいと強く引っ張られた。(これに関しては3Dの効果が絶大)


【動いてこそのキャラクター】

手描きによるぬるぬるとした人物の動きもすごかった。アニメーターの技量が並外れている。
止め絵では分からないのだが動きを伴うと全てのキャラが非常に魅力的に見えてくる。
実際に観てみないと良さが伝わらない作品だなぁ、とつくづく思う。


【「オハナ」とは】
それはハワイの言葉で「家族」のことだった。
この映画は「家族」をテーマに非常に深く重い内容を描いている。
ハリウッド映画では必ずといっていいほど家族に関する問題が作品に織り込まれているものだが、この作品も例外ではない。だた「オハナ」というのは単なる「家族」を超えた概念のため翻訳されていない。より永続的な強い結びつきであり、生きるために命を懸け、幸せを分かち合う運命共同体を表す言葉なのだという。


【内容は非常にシビア】
『リロ』の姉『ナニ』を中心に観ると相当に大人向けの内容だ。
しかし主人公『リロ』と『スティッチ』の関係を中心に観ればちゃんと子供が楽しめる内容になっている。
たくさんの社会的問題が渦巻いてはいるが、リロとスティッチが出会い家族になっていく過程で成長する様が描かれている。
最後は最大の危機からのハッピーエンド。
そこはご都合主義的まとめに入ってゆくのだが……


【人類の宝のような作品だと思った】
ご都合主義というものは観る者を虚構から現実へ戻すために欠かせない手順だ。
しかしこの映画のラストではお金を払ってスティッチを飼うことに決めた契約書を提示することで話が決着する。
そして、ひとつの社会構造(ハワイの生活圏)からさらに大きな社会構造(銀河連邦)に取り込まれ重大な責務を負わされる。
これはもうご都合主義とは言えない、とことんシビアな解決。
それでも家族のぬくもりは何物にも代えがたい。生きていくのに欠かせない大切な宝物だから守りぬいて一緒に生きていきたい。これぞ「オハナ」の精神や生き様なのだと理解できる。


この映画のコンビ監督、クリス・サンダースとディーン・デュボアは二人とも宮崎駿ファンを公言。本作を【となりのトトロ】の影響下にあると語っている。【トトロ】は【E.T.】の影響下にある作品だがエイリアンは古代伸に変換されている。そして【リロ&スティッチ】でまたエイリアンに戻ってきた、ということになる。

【崖の上のポニョ】には本作を思わせる部分があるなと感じた。もしかしたら宮崎監督からのアンサーなのかも?と思った。



Blu-rayの5.1ch音声やボーナスコンテンツは魅力的だけど値段がちょっと高いなぁ、と感じる。

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