激ヤバ サントラCDを入手!『恐竜・怪鳥の伝説 オリジナル・サウンドトラック』八木正生 (2019年10月23日発売)

2020年7月26日日曜日

[映像] 特撮 [音楽] サントラ [音楽] ジャズ



突如、未発表音源を加えての初CD化でファンを驚かせた本作。
ディスクユニオンのサウンドトラック専門レーベル『CINEMA-KAN』より発売。


【その音質は】
かなりの高音質。
エンジニアの技が冴える、ディスコ全盛時代の名残を感じるミキシングがいい。
美しいリバーブで伸びるストリングス。
ホーンセクションは少しもやかましくなく心地よい響き。
タイトなドラムスと音のデカいベースが一体となって跳ねるリズム隊。
モノラル一発録りという事だが素晴らしい。
そしてビリビリしながら地を這うバスクラリネットの悪目立ちも、計算づくのカッコ良さだ。
ある程度のヒスノイズはこの年代なら仕方がないところ。



【個別のソロの魅力】
全編素晴らしい演奏で、ジャズに根ざした本格派のソロを堪能できる。特にフルートが自分好みで「しっとりとミステリアスな風情」も「かわいた都会の軽やかさ」もどちらも魅力的。


【BONUS TRACKS 1 として収録のシングル盤音源】
サントラとしてはモノラル収録のヴォーカル曲『遠い血の伝説』『終章』だがシングル盤として発売された音源は当然ステレオでの収録。かなり印象が異なり、モノラルよりも時代の空気感を強く感じさせる。もちろん各楽器の輪郭や存在感はよりハッキリ聴こえてくる。
『終章』の後半部でのサックスにピンク・フロイド『狂気』や『炎~あなたがここにいてほしい』でのディック・パリーのプレイを思い出した。ソロの分離が際立つステレオだからこそ感じられた。プログレ度が増し、終末感漂う世界観がより感動的になり涙を禁じ得ない。






【BONUS TRACKS 2 として収録のアウトテイク】
サントラBGMのNGテイク3曲。かなりヤバめの音源。
タガの外れた疾走感や各ソロのブチギレ具合など。これを収録した意味は聴けば納得。


【BONUS TRACKS 3 激ヤバ音源】
映画の音声を疑似ステレオ化して収録したもの。
『西湖の伝説 (子守唄)』の異界感がハンパじゃない。
劇中、雰囲気たっぷりな映像がマッチし過ぎていたため分からなかった“声”としてのインパクトにはもう、笑うしかない。さらにノイズ・インダストリアル音楽のようなSEがしばらく続いてCD終了。最後まで聴くと、かなり妙な気分になれる構成だ。
解説書では西湖の子守唄に関するエピソードを読むことができる。また、現存する楽譜の画像、歌詞なども掲載されている。



【ブックレットの内容も充実】
『作品解説』『音楽・楽曲解説』『倉田信雄氏(レコーディングに参加したピアニスト)の談話』『作曲家・八木正生について』等々……非常に詳しく書かれている。映画のカルトさを底上げしている危険極まりない激ヤバ『歌詞』も掲載。


ポスターやパンフレット、チケット、プレスシート等関連グッズの縮小画像の掲載された見開き。


さらに!帯裏にも当時の新聞広告を印刷するというこだわりっぷり。正に盛りだくさんな内容。


【宣伝の煽り文句にある“大復活”とは??】
日本全土を震度100で突き上げる驚異の大パニック巨編『恐竜・怪鳥の伝説』 初のCD化!!「ジョーズ」の日本公開、ネス湖のネッシー目撃にはじまるアニマルパニック映画・未確認生物ブームに乗って現れたSFスペクタクル超怪作『恐竜・怪鳥の伝説』のサウンドトラックが、未発表音源を加えて初のCD化!!当時のイタリア映画を彷彿とさせる、洗練された音楽を担当したのはあの八木正生。初公開を目撃した特撮/UMAファンの少年・少女たちに激烈なトラウマを残しながら、何故かCD化の成されなかった本作だが、四十余年目の大復活に向けて初の全曲デジタルマスタリング!! ボーナストラックには現存する別テイクに加え、プレシオサウルス・ランフォリンクスの凄まじい死闘もリマスタリング収録。 聴けば脳裏に上半身だけの淳子も蘇る、最初で最後の商品化!!

“大復活”って一体……今後何かあるのかないのか……現在のところ不明。ともかくこのCD「最初で最後の商品化」に偽りはないと思うので、ファンなら入手困難に陥る前に買うべき。


恐竜・怪鳥の伝説 オリジナル・サウンドトラック



映画公開の翌年1978年に八木正生名義で発表されたのがオリジナルアルバム『inga』。ほぼ同時期に、ほぼ共通の楽器編成で作られた作品のためサントラに近いイメージの演奏だが、より洗練された都会的、あるいはリゾート的フュージョンサウンドが聴ける。
インガ



■マニア向けモンスターパニック映画【恐竜・怪鳥の伝説(1977)】問題の「うなぎ」シーンと伝説の「シャワー&着替え」シーン ゴアもあるよ ←はこちら

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