1年ぶり【Disney+(ディズニープラス)】全視聴作品・感想・まとめ

2022年1月22日土曜日

[映像] アニメ [映像] ディズニー [映像] 洋画


2021年の秋、丁度一年ぶりでDisney+(ディズニープラス)に加入。

まずはマーベルのドラマシリーズ『ワンダヴィジョン』から。
前半はかなり意味不明で謎だらけな悪夢的内容でありながらトラウマ感は特に感じることなくワクワクしながら先を観たくなる、というのは絶妙。次第に明かされる設定と後半には意外な転換があり最後まで楽しめた。MUCの予備知識が重要で特に『エイジ・オブ・ウルトロン』は必須。
いきなり第1話で訳の分からないものを見せられた……という印象。アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の第1話『朝比奈ミクルの冒険 Episode:00』を初めて観た時の、いきなり訳の分からないものを見せられた……という印象にとても良く似ていたのだが先に進むと本当にハルヒ的な世界観の話であり作品になっていた。マジックショーの時のワンダの衣装が良く似合っていたが、やっぱりこういうバニーガール的な衣装を着るというのもハルヒと同じ。


ディズニーアニメでは『三人の騎士』が今回たくさん観た中で最も印象に残った。
第二次世界大戦の影響下で作られたオムニバス映画にはとても興味深い映像表現を見いだすことができる。ウォルト・ディズニーが本気で作りたかった芸術性の高い長編映画とは異なる制約の中で、個々のアニメーション作家は遊ぶ時は思いっきり遊び、時には想像力や技巧を最大限に発揮しているように思えるのだ。

この映画のドナルドは何かにつけ実写の若い女性達を執拗に追いかけている。もはやヨゴレだ。『アカプルコビーチ』では水着姿の若い女性がわんさか出てきてドナルドは大喜びで遊ばれている。何度観ても可笑しい場面。
実際にはメキシコでもビーチでもなくディズニースタジオの駐車場での撮影だったようだ。

終盤『ドナルドの白昼夢』のパートでドナルドは夜空に浮かぶ歌姫ドラ・ルスに魅了され酩酊し幻覚的世界に没入する。
『ドナルドの白昼夢』の原題はDonald's Surreal Reverieで「ドナルドのシュールな夢想」ということになる。

前作『ラテン・アメリカの旅』と『三人の騎士』は戦時下における国の政策の一環として作られたものだった。また、この時代ディズニーは70本以上ものプロパガンダ映画を製作しているが、その多くはドナルドが主演でミッキーはほとんど出演していない。その事からも、この時期のドナルドが汚れ役を担っていたことが分かる。
プロパガンダ映画では有名な『総統の顔(1943)』もドナルドが主演で、これも終盤には幻覚的映像が悪夢として描かれる。



2021(10/1~10/31)に観た作品一覧と感想
アナスタシア(1997)
ワンダヴィジョン(2021)/楽曲『デイ・ドリーム・ビリーバー』の使用はズルい気もするけどあのシーンのものすごい悪夢感の演出はこの曲抜きには語れないだろう。
ラテンアメリカの旅(1942)/実写ドキュメンタリーパートとその体験よって生み出された短編アニメで構成。『小さな郵便飛行機ペドロ』飛行シーンのダイナミックさと巧みな空気遠近法。『ブラジルの水彩画』画面上の筆が水彩画やアニメを描き出す芸術性の高い作品。
三人の騎士(1944)/エキゾチカとサイケデリック。『バイーア』暮れてゆく街の色彩感覚と水辺のきらめきの表現は尋常ではない美しさ。『ドナルドの白昼夢』幻覚的映像の洪水。えげつないほどの表現欲求の奔出。
メロディー・タイム(1948)/『丘の上の一本の木』ディズニーアニメが培ってきた芸術的な自然描写の結晶。『サンバは楽し』は『三人の騎士』的な映像とエセル・スミスの超絶技巧オルガン。
ダグの日常(2021)/第3話『夜空の花々』ダグの夢のシーンが幻想的。
きつねと猟犬(1981)/幼少期のシチュエーションだけでもう泣けて泣けて仕方がなかった。ディズニーアニメでも特に大人向けな傑作。
ロビンフッド(1973)/途中までは割とどうでもいいような話だなぁ、と思って観ていたら途中からエライ深刻な内容に傾いた。『ウイリアム・テル』の伝説や『哀しみのベラドンナ』にも通底する。オリー・ジョンストン描くマリアン姫の表情がものっすごく愛らしい。
マーベル ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー - シーズン1 第20話 ガモーラを追え
アトランティス 失われた帝国(2001)/TVアニメのダイジェストのような映画。個々のキャラについてもっと深く掘り下げて、キャラクター同士の関連性を丹念に描けたら名作になり得る素材。
ファンタジア(1940)/すごく期待して臨んだけどあまり良いとは思わなかった。第3幕『魔法使いの弟子』は好き。
101匹わんちゃん(1961)/カリカチュアライズされたキャラクター、背景美術、色彩感覚全てにセンスの良さが際立つ。建物の絵を眺めるだけでもかなり楽しめる。軽いノリでテンポ良く進行し危機の演出が巧み。犬の連絡網や泥棒コンビのTV視聴などギャグもツボを心得ている。
バンビ(1942)/ストーリーはシンプルだが全く隙がなく完璧。色彩表現の豊かさ芸術性の高さは他の追随をゆるさない。
ダンボ(1941)/ピンクの象というカテゴリーを生み出した重要作。
ホーム・オン・ザ・レンジ にぎやか農場を救え!(2004)/主要キャラのほとんどがミドルか老年。序盤はディズニーはなんでこんなものを作ったの?とか西部劇って馴染みがないなぁ、などと思いながら観ていたのだが。ヴィランが正体を現して以降は面白さが加速。実はかなりの傑作。
ブック・オブ・ライフ 〜マノロの数奇な冒険〜(2014)
イカボードとトード氏(1949)
ピーター・パン(1953)
ブラック・パンサー(2018)
ラーヤと龍の王国(2021)
LEGO マーベル/ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー サノスの脅威
LEGO マーベル/ブラックパンサー ワカンダの戦い
ジャングル・ブック(1967)/ラストは『あらいぐまラスカル』の逆パターンみたいな。主人公は『王様の剣』や『コルドロン』に近いタイプ。
ファンタジア2000(2000)
グランド・ブダペスト・ホテル(2014)
ブラック・ウィドウ(2021)
マーベル616:日本版スパイダーマン
フリー・ガイ(2021)/ネタ満載映画と見せかけて実はピュアな恋愛もの。序盤はまるで『LEGOムービー』の翻案。他にも『マトリックス』『オール・ユー・ニード・イズ・キル』『her/世界でひとつの彼女』などを想起。内容としてはかなり凝ったシナリオと設定で楽しめる。
シュガー・ラッシュ:オンライン(2018)/悪評が目立ち敬遠していたが実はかなり面白い。批判の的だったプリンセスの扱いはむしろディズニーらしいところ。
ラマになった王様(2000)/いかにも面白くなさそうだけど観てみると確実に面白い。基本ギャグ要素で作られているがドラマ要素もしっかりしている。
トレジャー・プラネット(2002)
ノートルダムの鐘(1996)
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メイク・マイン・ミュージック(1946)/これはディズニープラスには置いていないが、パブリックドメインなので探せばネットで視聴可能。高画質とはいえない動画だったが内容の素晴らしさは十分に伝わった。
『青いさざなみ』深みのある色彩と空気遠近法による深淵さ。ゆったりとした動きが味わい深い。『みんなでジャズを!』鉛筆で描いてゆくスタイリッシュな作品。こぞってジャズのダンス会場へ赴く若者の盛んな様子。フレディ・ムーア・ガールズを代表するピチピチの若い娘の作画は、上向きの鼻とムチムチな下半身というフレッド・ムーアの特徴が特に強く出ている。



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