『チューブラー・ベルズ 2003』マイク・オールドフィールドの奇妙な冒険(前編) [DVD 5.1chサラウンド]

2018年6月10日日曜日

[サラウンド 5.1ch 7.1ch ドルビーアトモス] [音楽] プログレッシヴ・ロック



チューブラー・ベルズと聞いて何を連想する?

かつては映画『エクソシスト』のサントラという答えが大多数を占めていただろうし、
今では『ジョジョの奇妙な冒険』に登場するマイク・Oのスタンドという答えが多数を占めるかも知れない。

『チューブラー・ベルズ /Tublar bells』 とは
・イギリスのミュージシャン、マイク・オールドフィールドが1973年に発表したプログレッシヴ・ロック作品。
・オーバーダビングにより多数の楽器をほとんど一人で演奏。
・インストゥルメンタル主体のアルバムで1枚で全1曲(パート1、2に分かれる)の超大作。
・ヴァージン・レコード(後のヴァージン・グループ)第1回リリース作品。
・映画『エクソシスト』のテーマ曲として使用された事により世界中に広まる。
(ただし使用されたのはイントロの一部のみ、演奏は別のアーティスト)


この作品は全世界で1600万枚売り上げたといわれる桁外れの大ヒットアルバム。


完璧な作品をリメイクする意味

今回取り扱う『チューブラー・ベルズ 2003』はオリジナルから30年後に発表された、
全編を忠実に再現したリメイク作品。

オリジナルは非常に完成度の高い作品ではあるものの、いくつかの難あり。
オーバーダビングを繰り返し、いかにも音に音を重ねたような不自然な音像になっており、各種ノイズも夥しい。
(当時のスタジオ・エンジニアリング技術の限界を思わせる)
演奏テクニック的には若きマルチプレイヤーの宿命でぎこちなく感じる部分もあり。

・ジ・オーケストラル・チューブラー・ベルズ(1975年)
・Boxed (1976) 初期アルバム3作品とコラボ音源収録のLP4枚組。
オリジナルとはミックスも音質も異なる。4チャンネル(Quadraphonic)仕様。
・チューブラー・ベルズ II(1992年)
・チューブラー・ベルズ III(1998年)
・ザ・ミレニアム・ベル(1999年)


と多数の関連作が作られ、この作品にこだわり続けた作者もオリジナルには大いに不満を抱えていたらしい。


曲想・音楽性

組曲形式で様々な場面が継ぎ目なく展開。
時には神秘的に、時には穏やかに、清々しく、また別の場面では悲しく、憂鬱に、恐ろし気に、そしてユーモラスに。

ミニマルミュージック、ケルト民謡、クラシカル、変拍子といった要素は散見されるもののカテゴライズできない音楽性が特徴的。多くはプログレッシヴ・ロックファンから支持されているため、主にプログレとして扱われている。

これほど多彩な音楽の要素を持ちながらも、高い整合性とオリジナリティを持った一つの楽曲に纏め上げたのはさすが。さらに難解さのない親しみやすい作品に仕上げたところに類い稀な才能を感じる。

久石譲は影響を公言し、コンサートではチューブラー・ベルズのカバーもやっている。



『チューブラー・ベルズ 2003』

最高音質のDVD-Audio以外にもDVD-Video形式でもサラウンド再生を高音質で楽しむことができる。
画像はDVDビデオの画面。このような4:3の映像で再生中は小題が表示される。
(オリジナルの曲名はSide One、Side Twoだけだったが本作からは細かく分けられた)

またこのDVDには本編の他、デモヴァージョンやチューブラーベルズII & IIIのライブ映像 (こちらは既発売作品からの抜粋)も収録。

DVDビデオ形式での再生画面はDolby Digital5.1かDTS5.1から選択(Dolby Digital2.0もあり)

2003を一聴して、オリジナルとは比較にならない程に明るく鮮やかな音色で演奏されていると感じる。完璧主義者の十代の若者が創造した懐かしくもどこか鬱々とした、こわれもののような世界は、晴れやかでよりスケールの大きな骨太の世界に描き直された。

そして驚愕の5.1chサラウンド体験と、それによってもたらされた新解釈。
次回(後編)では小題に沿った聴きどころについて語ってみたい。




『チューブラー・ベルズ 2003』商品画像


外袋にシール


デカ帯と本体


デカ帯はケースの仕様に習い縦置き横置き両対応


日本語解説書


オフショアなイイ感じの解説書裏とディスク


中身は輸入盤なのがJANコードで分かる


デカ帯裏 国内盤JANコード


チューブラー・ベルズ 2003

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